2024/03/26
香りについて
アニスに似た甘みと独特なキレのある、ややサッパリした香草系の香り。
エストラゴンはヨモギ属の多年生植物で、アニスやフェンネルなどと同じくエストラゴールを含む。
ロシアではこれを使った透明な緑色のタルフンという清涼飲料水のようなものがポピュラーらしく、どうやらお馴染みの香りっぽい。
アニスを少し薄めたような香りがメインで、確かにTangiersのAbsintheやTFDのArakと似た、甘いが独特なキレ感のある香辛料やハーブらしい香り。
ただ、TangiersのAbsintheやTFDのArakと比べると、甘さを始めとするアニスっぽい香りが全体に控えめで、長く吸っていても割とクドさを感じにくい。
そのぶん、青々とした香りのよい草を磨り潰したときのような爽やかな香りがあり、上記の香りの背後にホンノリと感じられる。これは他社のLemongrass系に入っていた香りと近い気がするが、ちょっと細部までは分からない。
長く吸っていてもクドさを感じない程度に抑えられたアニスのような香りで、甘めではあるが独特なキレのある香草系の香り。
煙について
煙の量と質はMHの平均。
MHらしいモワッとした煙の質で、ウェットでボディのある吸いごたえ。独特のキレ感のおかげか、煙のキレは少し良く感じる。
タバコ的な重さはMHの平均。最初のキックはTangiersより弱いが、1本を通してみるとTangiersと同じぐらいの重さ。AzBより少し重い。
香りの持ちはMHの平均で、時間による香りの変化も少ない。時間とともに一定して薄れていく。
安定感はMHの平均。強めの火力でも焦げたりはしにくく、扱いやすい。
ボウルによる香りの出方には少々の差がある。個人的には、陶器のPhunnel系で作る方がフレーバーの特徴がハッキリ出ると思った。
陶器のPhunnel系で作ると、アニスっぽい甘さが控えめになる割に、独特のキレ感と背後の香草系っぽい香りがそのまま出るように感じる。
個人的には陶器のPhunnel系で作る方がフレーバーの特徴が分かりやすいと思ったが、その他はMHの平均。
(総評)69点
個人的に好きな香りでは無いが、面白いとは思った。
TangiersのAbsintheやTFDのArakあたりのアニスの香りが入ったものと似てはいるが、それより少し香草系に寄せた作りなのが面白い。また、クドく感じやすいアニスっぽい甘さが控えめで、長く吸っていても割と飽きにくいのも良いと思った。
アニスやリコリスのような香りのフレーバーは割と珍しく、サッパリめという点でそれらの中でも少し変わった出来なので、その点で価値がある。
TangiersのAbsintheやTFDのArak、AFのLicoriceあたりが好きで、それよりもっとサッパリしたキレの良いものを探しているのであれば、試す価値は大きい。