2024/04/18
香りについて
厚みのあるコッテリめのCream系に、ローストしたナッツのような微かな香ばしさが混じる。
メインはCream系に近い香りだが、AFのMint with Creamなどをはじめとする中東のCream系よりも、煙を吐いている最中の厚みのあるコクのようなテイストがずっと強い。それでいて甘さ自体は意外と控えめ。
多くのCream系がバニラエッセンスを入れた植物性のホイップクリームのようなニュアンスであるのに対し、これはクリームチーズを入れたコッテリめのホイップクリームと言った感じ。
伝わるか分からないが、森永製菓のムーンライトというクッキーでクリームチーズやバタークリームを挟んだものを噛んで飲み込んだら、こういう香りが鼻を抜けそうだと思った。
ちなみに、商品名のベルベットはレッドベルベットケーキのことではないかと思う。食紅で赤くしたココア味のスポンジケーキに、クリームチーズやバタークリームを塗ったケーキである。
そう思って吸うと、全体にコクのような厚みのある感じが強い点など、クリームチーズ入りのホイップクリームを塗った焼き菓子っぽい香りのようにも感じられる。商品名のベルベットがベルベットケーキに由来するのであれば、割と納得がいく香り。
コクのようなテイストが非常に強い重厚なCream系がメインで、そこに微かな香ばしさ。地味に他社には珍しい香り。
煙について
煙の量はMALAKIの平均。煙の質はMALAKIの平均か、それより少し良い。
中東の会社らしいソリッドな煙だが、特徴である厚みのあるコクのようなテイストによるモワッとした感じもあり、満足感のある吸いごたえ。
タバコ的な重さはMALAKIの平均。AFと同じか、それよりわずかに重いぐらい。
香りの持ちはMALAKIの平均。非常にシンプルな香りなので、時間による変化は少ない。時間とともに一定して薄れていく。
安定感はMALAKIの平均に劣る。他のMALAKIのフレーバーよりも耐熱性が低く、火が強すぎると変な酸味と渋みが出て崩れる。気持ち弱めの火加減で維持する必要がある。
ボウルによって香りの出方に少し違いがあった。シリコンボウルで作る方がモワッとした煙の質になり香りとの整合性が取れるが、厚みのあるコクのようなテイストは陶器のPhunnel系の方が分かりやすかった。好みの問題だと思う。
他のMALAKIのフレーバーよりも耐熱性が低く、弱めの火加減で維持する必要がある。
（総評）75点
Cream系に近い香りではあるが、コクのようなテイストが強めな点で他社には珍しい作りだと思った。
AFBMのIvory Goldを多めに入れればこれに近い香りになるかと言われると、ならなさそう。アメリカやロシアの会社のCream系は、中東の会社のCream系よりもマッタリした感じが強いものが多いが、それと比べても全体にドッシリしたコクのようなものが強い。
個人的な意見だが、多くのCream系単体は香りにメリハリが無いため、長く吸っていると飽きると思っている。これに関しては、上記の強めのコクや微かな香ばしさにより香りに焦点が出来ていて、意外と飽きにくいと感じた。面白い。
また、全体にドッシリした厚みのあるテイストだが、それでいて甘さ自体は控えめなので、甘さなどがノドに残って途中からクドく感じるみたいなことが無いのも面白かった。
AFSEのRich Creme、AFBMのIvory Goldを多めに使ったMix、MHのMilky Rice、このあたりが好きならば試す価値はある。
