2024/04/27
香りについて
割と濃い口のRaspberry系で、オーソドックスな作り。
ラズベリーの実物と言うよりは、ケーキなどに使われるピューレや味が濃いめのキャンディに近い香り。香りの輪郭はハッキリしているが、ケミカルさは目立たない。
酸味と微かな渋みを伴う甘い香りで、AFのBerryやAFSEのBerry Blendと近い系統。割と良くあるRaspberry系だが、それらより渋みがずっと控えめでエグみが抑えられている。
もともと香りが濃いのか、渋みが控えめで相対的にそう感じたのかは分からないが、酸味や渋み以外のラズベリーらしい甘い香りの部分がハッキリしていて分かりやすいのが良い。
最近試した中だとNirvana EclipseのDoradoと似ている。Strawberry系っぽい丸みのある甘さが特徴的なAFのRaspberry Rush、サッパリ方面に特化したTFDのRaspberryやSBのRaspberry、このあたりとは異なる系統。
オーソドックスなRaspberry系が、変な工夫などに逃げず正統派らしさを保ったまま万人受けしそうな方に微調整されており、地味に完成度が高い。Nu Hookahらしいストイックな作り込みだと思った。
目新しさこそ無いが、オーソドックスなRaspberry系が無難かつ高水準にまとまっている。
煙について
煙の量と質はNu Hookahの平均。
ただし、Nu Hookahはロットによってはカットが細かくかなり圧縮された状態でパッケージされているため、入念にほぐして詰める必要がある。この作業が不十分だと生煮えのチリチリした煙の質になり、香りの立ち上がりも悪い。この点は注意が必要。
タバコ的な重さはNu Hookahの平均。おおよそAFと同じか、それより少し重い程度。負担になるような重さは無い。
香りの持ちはNu Hookahの平均か、それより少し長い。もともとシンプルな香りなので、時間による香りの変化は少ない。
安定感はNu Hookahの平均。上記のように、詰めるときにシッカリとほぐし最初に十分に蒸らす必要はあるが、それさえしていれば大きな問題は感じなかった。
ちなみに、陶器のPhunnel系とシリコンボウルで香りの出方が結構変わる。陶器のPhunnel系で作る方が、ラズベリーらしい甘い香りの部分がよりハッキリ出るが、そのぶんケミカルな感じが少しだけ目立つ。シリコンボウルだと、酸味が少し強く出るのとシリコンボウル特有の煙の質により、陶器のPhunnel系よりは香りの輪郭がボヤけるものの馴染みが良い。
個人的にはシリコンボウルの方が、香りの輪郭のハッキリ加減がちょうど良く、ワザとらしさが無くてバランスが良いと思った。陶器のPhunnel系だと途中から少しクドく感じた。このへんは好みの問題だと思う。
トータルで見たときの香りの持ちが長めなのが良い。他は良くあるRaspberry系の煙といったところ。
（総評）78点
目新しさこそ無いが、無難かつ高水準にまとまっている。
酸味や渋み以外のラズベリーらしい甘い香りの部分がハッキリしていて分かりやすいのが良い。
AFのBerryなどは、渋みによるエグさでラズベリーらしい甘い香りの部分が少し分かりにくい感があるが、そういったことが無い。
正統派のシーシャのRaspberry系の香りを保ちつつ、渋みを控えめにしてより万人受けしそうな感じに練り直してあり、Nu Hookahらしい手堅い作り。
ちなみに、上でも書いたように、陶器のPhunnel系とシリコンボウルで香りの出方が結構変わる。Nu Hookahは馴染みの良い正統派の香りが多いので、その点ではシリコンボウルで作る方がNu Hookahらしい香りが出ると個人的には思った。
AFのBerryやAFSEのBerry Blendは好きだが、渋みが少し邪魔だと感じる人に良いだろう。Nirvana EclipseのDoradoが好きな人にも良いと思う。
少々の酸味を伴う香りの輪郭がハッキリしたRaspberry系。シーシャのRaspberry系らしい香りが好きであれば、試す価値は大きい。
