2024/04/23
香りについて
クインスはナシ亜連の黄色い果物で、日本だと西洋カリンやマルメロと呼ばれる。
繊維質なので生食はできないが、香りが良いのでジャムや砂糖漬けにして利用されるとのこと。
TFDのPrarfectと似た洋梨を想像させる香りが少々あり、確かにナシの遠縁にあたる果物っぽさを感じる香り。そこにGuava系をグッと薄めたような青臭さが微かに混じる。
ただし、Pearfectに見られたトロンとした甘さのようなテイストは控えめ。背後の微かな青臭さも手伝って、より全体にサッパリとしている。
Green Apple系っぽい香りがあるわけではないが、薄めた洋梨のような香りが感じられる点は、MHのFeijoaやMHのMad PearやAzBのGrow a Pearあたりと似ていると思う。
強いて言うなら、熟す二歩手前の固い洋梨を、むりやりガリガリと食べたようなイメージだろうか。香りは良いが生食できない果物の香りの部分だけ、という感じもなんとなく納得。
甘さが控えめなPear系っぽい香りに、少々の青臭さ。クセの無いサッパリした甘い香り。
煙について
煙の量と質はMHの平均。
MHらしいモワッとした煙の質だが、香りがサッパリしているからか、意外とキレは良い。
タバコ的な重さはMHの平均。最初のキックはやや控えめだが、トータルで見ればAzBと同じぐらいの重さ。それなりに重い。
香りの持ちはMHの平均で、他のダークリーフのフレーバーと比べても少し長め。時間による香りの変化は少ない。時間とともに一定して薄れていく。
安定感はMHの平均。Kaloud Lotusを使っているのであれば火の調節は簡単。割と適当にしていても大丈夫。
ボウルによる香りの出方には少々の差がある。陶器のPhunnel系で作る方が、洋梨に似た香りがハッキリ出る。シリコンボウルだと、全体に香りの輪郭がボヤけて背後の青臭さが分かりにくくなる。
ややボウルを選ぶが、他は平均的なMHの煙と言ったところ。目立った欠点は無い。
（総評）79点
大枠で見ればPear系に分類できる香りだと思う。
サッパリしたフルーツ系の香りが好きなので、個人的には割と楽しめた。
クインスは日本ではメジャーな果物ではないので、馴染みが無い。自分も実物を食べたことが無いので再現度は不明。
ただ、不味くはないものの、香りの焦点が少しボンヤリしており、TFDのPearfectのような分かりやすい香りの輪郭やハッキリした特徴に欠ける。
クセは無いので何とMixしてもそれなりに形になるが、ややMixの相手に飲み込まれやすいと思う。このフレーバーじゃないとダメ、みたいなことは無さそう。
MHのFeijoa、MHのMad Pear、AzBのGrow a Pear、Nirvana EclipseのTatania、このあたりが好きならば試してみても良いだろう。
