2024/09/01
香りについて
バニラエッセンスを思わせる香りで、余韻の部分が非常に良く出来ている。
基本的には他社のVanilla系と同じマッタリした甘い香りだが、漠然とモワッとした感じなどが少し控えめで、分かりやすさがある。
火加減によっては分かりにくいことがあるが、煙を吐き終えたあとの余韻で、他社のVanilla系には少し独特なキレ感のようなものが微かに鼻を抜けるのが特徴。
これがバニラエッセンスを舐めたあとに鼻を抜ける微かにスッとした感じと非常に似ており、バニラビーンズというよりはバニラエッセンスだな、という香りになっている。
また、このテイストと漠然とモワッとした感じが控えめなのが相まって、マッタリした甘い香りだがAFのVanillaなどよりVanilla系らしい香りの部分の輪郭がハッキリしている印象。
なお、商品名はVanilla Creamだが、TFBのVanillaのような明らかなCream系っぽいテイストは感じられず、そのあたりは他社のVanilla系と同じ。
Vanilla系らしい香りの部分の輪郭が少しハッキリめで良い。変にバニラビーンズなどの再現度を追求せず、潔くバニラエッセンスに振り切ったような香り。
煙について
煙の量と質はMHの平均。
MHらしいモワッとした煙の質だが、Vanilla系らしい香りの部分をそこまで邪魔していないのが良い。
タバコ的な重さはMHの平均。最初のキックはやや控えめだが、トータルで見ればAzBと同じぐらいの重さ。それなりに重い。
香りの持ちはMHの平均。特徴である微かなキレ感のようなテイストはやや早めにピークアウトするので、時間による香りの変化は少々。
安定感はMHの平均か、それに少し劣る。多くのVanilla系は火が強すぎると変な酸味が出て崩れるが、これも同様。気持ち弱めの火加減で維持する必要がある。
ボウルによる香りの出方にも少々の差がある。好みの問題ではあるが、細部の面白さや再現度の観点から、個人的には陶器のPhunnel系で作る方が良いと思った。
陶器のPhunnel系で作る方が、Vanilla系らしい香りの部分がハッキリと出る。シリコンボウルで作ると煙の質がモワッとして甘さも強めに出るため、そのあたりがボヤける。
他社のVanilla系と同様、あまり高温には耐えない。フレーバーの特徴を出そうとすると、ややボウルを選ぶ。
(総評)76点
Vanilla系と言えば普通にVanilla系なのだが、細部の作りは面白いと思った。
煙を吐き終えたあとの余韻にある、他社のVanilla系には珍しい微かなキレ感のようなテイストのおかげで、バニラエッセンスっぽい香りになっているのが少し珍しい。
ただ、このテイストは陶器のPhunnel系でないと分かりにくいので、フレーバーの特徴を出そうとするとボウルは選ぶ必要がある。また、他社のVanilla系と同様に高温だと変な酸味っぽさが出て崩れる。全体に他のMHのフレーバーより少し扱いにくい。
Vanilla系は他社からも色々と出ており、どれも一長一短と言う感じだが、これも同様。バニラエッセンスに振り切ったような香りという特徴はあるが、何かしらの飛び抜けて良く出来た要素があるわけではない。
Vanilla系が好きで細部にこだわりがあるなら話は別だが、現時点でのロシアフレーバーの入手性の悪さまで含めて考えると、あえてこれを選ぶ強い理由は無いと思う。
Nu HookahのVanillaやAB StraightのVanillaが好きならば、試してみても良いだろう。出来自体は決して悪くない。